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2022.3.29
小型ドローン「カイトプレーン」東京湾縦断自律飛行

 

2022年3月24日、野波健蔵 名誉教授が理事長を務める一般社団法人先端ロボティクス財団は、小型ドローン「カイトプレーン」でのレベル4飛行による東京湾縦断飛行の実証実験を実施し、CAIVの鈴木智准教授と王偉特任教授が開発する制御装置が使われました。レベル4飛行とは、無人航空機を有人地帯で目視外飛行できる飛行形態です。都市部の物流分野などで期待が高まる一方、安全確保のための技術的課題もあります。今回の飛行は、昨年6月に続く2回目の実証実験で、横浜市と千葉市の約50kmをドローンでつなぎ、東京湾上の低空域にドローン物流ハイウェイを構築することを目的としたもので、カイトプレーンには掌サイズの歯科技工物が搭載されました。機体に対しては、上空での障害物回避ができるよう、準天頂衛星システム「みちびき」による位置情報を用いた飛行制御を行い、離陸から着陸まで自律飛行を実現しました。最後は、2メートル四方の「ドローン・ステーション」にカイトプレーンが無事着陸し、配送品の荷物を安全に取り出すことができました。

 

鈴木智 准教授は、「準天頂衛星みちびきを用いることで従来のGNSSだけでは得られないセンチメートルレベルの高精度な測位が可能です。今回、みちびきで取得したデータを使って、ドローンの編隊飛行での運用や、指定ポイントへの高精度着陸が可能となる制御技術を開発しました。みちびきを用いた高精度飛行制御を実現できたことは、今後の国内でのレベル4飛行に向けた大きな一歩です」と話しました。
ドローン・ステーション
着陸スポットのドローンステーション